2012年7月22日に行われたコスモス勉強会の簡易報告です。(敬称略)
Ⅰ、報告などと第1回義歯の話(コスモス代表:糟谷政治)
報告事項
1)コスモスメンバーの麻友香さんが5月下旬頃に無事男児を出産 名前は蒼涼(そうすけ)、出産後も母子共々元気 6月中旬、東京で加藤・三木先生の素晴らしい講演を受講した。
2)加藤先生から推薦図書「胃ろうよさようなら;竹内孝仁」の紹介
3)毎年恒例の6月中旬の糟谷歯科医院「幼稚園での親子染め出し実習の様子と歯科検診」について
4)糟谷歯科医院診療室での変化
・デジカメで口腔内やデンタル写真を撮り、 アイパッドを利用して患者さんへの説明
・オールセラミッククラウン(e-MAX)の導入についてと臨床例
第1回義歯の話
今回から毎回少しずつ義歯(総義歯)についてお話していきます。
総義歯の話は決して特殊な話では有りません。総義歯は部分床義歯の大きくなったものですし、咬合はクラウン・ブリッジに繋がります。いま流行のインプラントも、ただ骨が有る所ではなく、総義歯の人工歯排列と同様筋圧中立帯に植立し、与える咬合も同様です。
「クラウンにマージンが有るように義歯にもマージンが有る」と加藤先生が仰っていますが、その言葉通り加藤先生・三木先生・田中五郎先生が作製した義歯は全て同じ形をしています。つまり、“機能するものには普遍的な形が有る” では、総義歯のマージンはどこなのか?
歯科衛生士の教本に上顎はハミュラーノッチ、下顎はレトロモラーパッドを覆うと確り記載されていますが、現状の義歯はそうでないものが多く見られます。義歯を咬合させ、後方・測方からノッチとパッドの関係を診る事で顎位のズレが分かります。
次回は頬側・舌側のマージンの話をします。
Ⅱ、当院の摂食嚥下トレーニング(可知病院)
院内の歯科医師・歯科衛生士・看護師・作業療法士・管理栄養士などがチームを組み、摂食嚥下障害患者さんへ初めて取り組んだ事例が紹介された。
参加者から、「同じような患者さんが居るので大変参考になった」「他職種との連携、共通の目的を持って情熱を感じた」など、沢山の意見や感想が有った。
Ⅲ、私の義歯改造と気の里訪問(糟谷政治)
義歯改造
義歯改造は基本的に現在使用している義歯を改造していきます。
時間が無い時は咬合器に装着せずレジンを盛り足して義歯を理想のゴールに近づけ、その後、咬合器に付けてから人工歯の全置換をします。
現在使用している義歯を直すのに自信が無ければ、古い義歯が有るのならその義歯を改造、無ければ現在使用中の義歯をコピーして、コピーデンチャーを改造していきます。
上記4つの義歯改造についてスライドで説明。
気の里訪問
「気の里」の紹介があり、8年前に訪問した時に改造した義歯の症例報告が有った。当時は近隣の歯科医師が訪問していたのでそれっきりとなっていたが、昨年の加藤塾で施設長の田中靖代先生から改めて訪問の依頼が有り、昨年末と今年の5月に訪問し、勇武先生と二人で6人分の義歯を改造し症例報告が有った。次は8月に勇武先生と鈴木邦治先生と3人で訪問する予定。
次回は11月11日(日)午前10時~ を予定しています。