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オーラルケア・スタッフ・『コスモス』

リハの装具となり得る義歯の装着を!
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勉強会簡易報告

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2012年11月11日に行われたコスモス勉強会の簡易報告です。(敬称略)

 

Ⅰ、報告(代表:糟谷政治)

11月3日東京で開催された長縄跳びの大会で、浜松市内の県居小学校が日本一になり、当院の歯科衛生士柏木裕子さんの長女がそのチームに入っていました。12月31日大晦日、午前9時からEテレで放映されます。

9月22・23日、2012加藤塾が函館で開催されました。画像は「2013年開催・加藤塾(全国訪問歯科研究会)浜松大会」のサイトに掲載しましたので、検索してご覧ください。

今年の特別講演は、前回の勉強会で紹介した「胃瘻よさようなら」の著者の竹内孝仁先生でした。講演では、いわゆる摂食嚥下障害というとき、咽頭の話ばかりで嚥下に大切な咀嚼が抜けていると話され、私達歯科関係者が口腔期を確り診ていく事が大事だと再確認しました。加藤塾後に、竹内先生から加藤先生にFAXがあり、義歯の確り出来る加藤塾の先生方と共に全国的な胃瘻外しのプロジェクトチームをという内容だったそうです。今後の展開が楽しみです。

10月20日(土)三島の口腔ケアネットワーク(会長:米山先生)の地域連携シンポジウムが有り、私が基調講演でお話してきました。会場にクイントの取材が入り、クインテッセンスに“診療室では勿論訪問歯科診療においても患者の口に合った義歯をその場で作製し、義歯が入った状態で患者が物を食べられるかの確認を徹底している。「安全に食べ物を嚥下するためには、まず咀嚼がきちんと行わなければならない」と述べ、リハビリの装具としての義歯と口腔ケアが重要であるとした”と記事として掲載されました。

日歯雑誌10月号に菊谷教授が在宅歯科医療・高齢者歯科医療の考え方を書かれ、事例でも、歯科評論2月号と同様に、口腔期を忘れた咽頭期の話が掲載されています。

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Ⅱ、呼吸を見つめ直す(鈴木里枝先生)

ヨガはインドで5千年前から始まったとか、時期についてはいつから始まったのかは分かりません。昔からのものなので医学的要素があまり入っていませんが、最近になって解剖学的な事から医学的要素が少し入りつつ広まっています。ヨガは身体を動かすことより、幸せって何だろうとか(心と身体の)健康って何だろうとかという精神的なものから始まりました。純粋に自分を見つめ直し、身体を動かしたり呼吸とか、ただ座るだけとかで自分の本質を追求していくためにヨガがあります。

ヨガには、私たちがよく目にする身体を動かすハタヨガ、奉仕の事をするカルマヨガ、神様の名前を唱えるマントラヨガ、哲学の事を勉強するジュナーナヨガなど色々なヨガが有る。ハタヨガは、ポーズ(アーサーナ)を取りながら自分の身体と心に働きかけ、呼吸の調整(プラナヤーマ)と瞑想(メジテーション)をしていく。呼吸は自分で自由にコントロール出来る自律神経機能で、内外の空気を繋げていく事なので、内と外の架け橋になる。プラナヤーマには身体を動かしながら呼吸をする方法、呼吸の練習だけをする方法が有り、また息を止めたりなど難しい練習もあるが、今日は簡単な呼吸の練習をしていきます。ヨガの呼吸は鼻で吸って鼻で吐きます。

まずは目を閉じて普通(自然)の呼吸をし、今どのような呼吸(少し詰まっているか・滑らかで柔らかいか・左右の鼻から入る空気など)をしているか感じて、良い悪いの判断を自分でせずにそのままを受け入れていく。次は完全呼吸(ヨギックブリーズィング)で、これは身体全体を使って大きく呼吸をしていくのですが、部分的に行なっていきます。最初は腹式呼吸をゆっくりと、次は胸式呼吸をゆっくりと、目を閉じてゆったりした柔らかい自分の呼吸を感じていく。息を吐くときには自分の力が抜けていくような感覚に。次に腹式と胸式呼吸を繋げていく。新しい新鮮な空気を体の隅々まで届けるような感覚で行う。
今の呼吸に身体の動き(ゆっくり吸って両手を空に挙げ、ゆっくり吐きながら下ろしていくなど)を少し付けていき、身体の中を流れていくエネルギーを感じていく。次はカパラバティの練習をしますが、カパラは頭蓋骨、バティとは光り輝くを意味し、これは浄化の呼吸法で、肺や脳を綺麗にすると言われています。息を吐く時にお腹を凹ますので、腹筋運動にもなります。次はシンハアーサナ、これは呼吸の練習ではなくヨガのポーズに有るもので、シンハはライオン、アーサナはポーズを意味します。今日は椅子で上半身だけのポーズをします。両膝に両手を置き体重を前にかけ息を吸って目を閉じます。吐く息で舌を出し目はオデコの方を見る方法と、目は鼻を見る方法をやります。これによって舌を綺麗にしたり口臭を取り除いたり滑舌が良くなったり、肝臓にも効果が有ると言われています。最後にナディショーダナという呼吸法を、ナディとはエネルギーの通り道、ショーダナは浄化という意味です。冒頭で医学的エビデンスは無いとお話しましたが、その通りで、左の鼻は月(陰)で副交感神経、右の鼻は太陽(陽)で交感神経と言われています。片鼻呼吸で右左交互に、右側から吸って左から吐く、左から吸って右側から吐く。ヨガには色々な呼吸法が有りますが、このナディショーダナが一番効果が有ると言われており、呼吸をコントロールする事で自分をリラックスさせることが出来るようになる。

ヨガは自分の身体・心を気づいていくものですが、自分が気が付く事で相手(患者さんなど)がどのようにしたらリラックス出来るかを感じることが出来るのではないかと思います。

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Ⅲ、報告と訪問診療で使えるテクニックの紹介その②(糟谷勇武)

報告:

① 2012年4月、ゆびガードが窒息事故のために販売中止になりましたが、(株)クロスフィールドがフィンガーブロックという名前で、2個入り730円で販売されています。また、(株)オーラルケアより11月21日からゆびガード再販されることになりました。

② アマゾンキンドルストアで10月末に、電子書籍を購入するサービスが始まりました。しかし注目するべきそれと同時に始まった「アマゾンキンドルダイレクトパブリッシャー」について解説します。これは、電子書籍を自分で出版できるサービスですが、アマゾンに登録すれば無料で出版できるサービスです。

訪問診療で使えるテクニックその②:前回は即日CRインレーと即日CRジャケット冠を紹介しましたが、今回はグラスバイトを用いた簡略化CR接着ブリッジの紹介です。

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Ⅳ、新病院が開院しました!でも、・・・(竹下育夫・鈴木伊予子・今別府百恵)

11月1日にすずかけセントラル病院が南区で開院しましたので、その病院の様子をお話します。理事長・院長の紹介のあと各フロアを画像で紹介します。

まず病院の入口には洗面所が有り、来た時・帰る時には確り手洗いをして戴くように設置してあります。1Fは受付・待合室、コンビニのローソン、院内保育園、外来の各科診療室、救急搬送受け入れ口、放射線センターと放射線室(CT・MRI)、内視鏡室、婦人科検診センター、健康管理センター。

2Fは、リハ室と外にリハ用庭園・作業療法室・化学療法室・透析専用室・薬局・厨房・職員食堂・医局・当直室。

3Fは一般病床(44床)・手術室・ICU。4Fは回復期病床・療養型病床・機械浴室。

5Fは療養型病棟。今までより歯科治療の需要が多いと思われますが、歯科室が有りません。糖尿病・ガン治療・透析の方の口の中は問題が多いと思われますので、歯科の重要性を病院内で知って戴くよう現在病院内で営業活動中です。

可知先生(可知病院)から、「新病院が移転する時に歯科室を設置し、10年が経ちました。病院内で歯科の重要性を理解して貰うためには、自分自身が積極的に動き、歯科衛生士・看護師さん達にも働きかける必要があります。3年前くらい前からやっと皆さんに受け入れられるようになったと感じるようになりました。どのように広めていくかまだまだ自分も日々悩んでいる状態ですが、今までの事から何かアドバイスが出来るのではと思っていますので声をかけて下さい。」とエールがあった。

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Ⅴ、デンチャースペース義歯作製のための当院における印象採得(鈴木邦治)

発表の前に昨日「気の里で開催された「豊橋食介護研究会」で東京の大川先生が、訪問診療でリハの装具として義歯が重要であるという話をしていましたので報告します。

当院では GC 社のらくねるくんを使用して、デンチャースペース義歯作製のため粘膜の皺の無いアイロンがけをした骨面の印象採得を目指しています。印象には、エイブトレーとテルモ50ccのシリンジ、ユーティリティワックスと冷蔵庫で冷やした水とアルジネート印象材を使用します。大事な事は閉口位で硬化を待つことです。先に口腔内診査で、解剖学的メルクマールを確認しておいて印象採得のイメージを確り持ちます。上顎と下顎トレーの試適・印象剤練和・シリンジの注入・印象採得の様子を動画で発表します。

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次回の勉強会は2013年3月24日の予定です。

勉強会簡易報告

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2012年7月22日に行われたコスモス勉強会の簡易報告です。(敬称略)

  

Ⅰ、報告などと第1回義歯の話(コスモス代表:糟谷政治)

 

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報告事項

1)コスモスメンバーの麻友香さんが5月下旬頃に無事男児を出産 名前は蒼涼(そうすけ)、出産後も母子共々元気 6月中旬、東京で加藤・三木先生の素晴らしい講演を受講した。
2)加藤先生から推薦図書「胃ろうよさようなら;竹内孝仁」の紹介
3)毎年恒例の6月中旬の糟谷歯科医院「幼稚園での親子染め出し実習の様子と歯科検診」について
4)糟谷歯科医院診療室での変化 
 ・デジカメで口腔内やデンタル写真を撮り、 アイパッドを利用して患者さんへの説明 
 ・オールセラミッククラウン(e-MAX)の導入についてと臨床例 

 

第1回義歯の話

今回から毎回少しずつ義歯(総義歯)についてお話していきます。

総義歯の話は決して特殊な話では有りません。総義歯は部分床義歯の大きくなったものですし、咬合はクラウン・ブリッジに繋がります。いま流行のインプラントも、ただ骨が有る所ではなく、総義歯の人工歯排列と同様筋圧中立帯に植立し、与える咬合も同様です。

「クラウンにマージンが有るように義歯にもマージンが有る」と加藤先生が仰っていますが、その言葉通り加藤先生・三木先生・田中五郎先生が作製した義歯は全て同じ形をしています。つまり、“機能するものには普遍的な形が有る” では、総義歯のマージンはどこなのか?

歯科衛生士の教本に上顎はハミュラーノッチ、下顎はレトロモラーパッドを覆うと確り記載されていますが、現状の義歯はそうでないものが多く見られます。義歯を咬合させ、後方・測方からノッチとパッドの関係を診る事で顎位のズレが分かります。 

次回は頬側・舌側のマージンの話をします。

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Ⅱ、当院の摂食嚥下トレーニング(可知病院)

院内の歯科医師・歯科衛生士・看護師・作業療法士・管理栄養士などがチームを組み、摂食嚥下障害患者さんへ初めて取り組んだ事例が紹介された。

参加者から、「同じような患者さんが居るので大変参考になった」「他職種との連携、共通の目的を持って情熱を感じた」など、沢山の意見や感想が有った。 

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Ⅲ、私の義歯改造と気の里訪問(糟谷政治)

 

義歯改造

義歯改造は基本的に現在使用している義歯を改造していきます。

時間が無い時は咬合器に装着せずレジンを盛り足して義歯を理想のゴールに近づけ、その後、咬合器に付けてから人工歯の全置換をします。

現在使用している義歯を直すのに自信が無ければ、古い義歯が有るのならその義歯を改造、無ければ現在使用中の義歯をコピーして、コピーデンチャーを改造していきます。

上記4つの義歯改造についてスライドで説明。

 

気の里訪問

「気の里」の紹介があり、8年前に訪問した時に改造した義歯の症例報告が有った。当時は近隣の歯科医師が訪問していたのでそれっきりとなっていたが、昨年の加藤塾で施設長の田中靖代先生から改めて訪問の依頼が有り、昨年末と今年の5月に訪問し、勇武先生と二人で6人分の義歯を改造し症例報告が有った。次は8月に勇武先生と鈴木邦治先生と3人で訪問する予定。

 

次回は11月11日(日)午前10時~ を予定しています。